はじめに
今回はガット(ストリングス)について少し書いてみようと思います。
9月に入り北海道はまだ日中は暖かいものの、朝や夕方ぐらいからは少し肌寒くなってきましたね。TVではストーブやスタッドレスタイヤのコマーシャルもちらほら見かけるようになってきました。
こういったコマーシャルを見ると、
「あぁ…また寒い冬が来る。」なんて絶望する方、「はやくウインタースポーツをしたい!」とわくわくしている方など一喜一憂様々かと思います。
北海道の場合は11月からアウトコートがほぼ閉鎖になってしまうのでテニス大好きな皆さんにとって少々つらい季節になりますね。
ただそんな過酷な環境でも月1・2回はレンタルコートで練習したり、スクールに通ったりする方も多いかと思います。
そんなときってガット(ストリングス)はどうしてます?
夏と同じですか?
テンションは?あげる?さげる?
色々情報があると思います。
今回はそんな冬のガットについて書いていきます。北海道のテニスプレーヤーの皆さんに少しでも参考になれば幸いです。
それではいってみましょう!
冬の北海道のテニス環境
北海道も7月は最高30℃を超える日が続いたりしてましたが、冬になってくるとインドアのカーペットコートや体育館などのフローリングでテニスをしたり、夏よりもかなり低い気温の環境・夏場のメインになるオムニコートよりも速いコートでプレーすることが多くなるかと思います。
では冬はどんなサーフェスがあるかを挙げてみます。
・フローリング(体育館) とても速い
・室内カーペット(各テニススクール) 速い
・室内ハード(あけぼのTCなど) やや速い
・室内オムニ(石狩サンレッジなど) 遅め
・人工芝(宮の沢屋内競技場など) やや速い
ざっと上げればこんな感じですね。
夏は野幌・モエレ沼・帯広の森・旭川花咲など各市のメインコートはオムニが多いのですが、北海道の冬は基本早めのサーフェスが多い気がします。
気温による影響
ここでは気温によって何が影響を受けているのか書いていきます。
・ボール
これは気温によってかなりの変化があります。
暑い日の練習でアウトが多いなって感じたことがありませんか?その日のコンディションにもよるかとは思いますが、実は以下のような原因があります。
気温が高くなるとボール内の空気圧が上がり飛びが良くなり、良く弾みます。反対に気温が低くなるとボールは飛ばなくなります。
また、ボールのゴム部分も硬くなるため、打った感触として硬く感じ、飛ばなく感じやすいという意見も聞いたことがあります。
プロの試合などでのボールチェンジの際に審判台の下にあるBOXからボールを取り出すのを見たことがありませんか?
あれは徹底した管理(気温、湿度etc…)をされたボールを使用しないといけないという規定があるからなんです。それくらいボールは影響を受けやすいものということですね。
これを知っているだけでプレーしやすくなりますね。
・ガット
GOSENホームページより引用
どうやらガットも影響を受けるみたいです。季節の変わり目には張り替えた方がいいですね!
・身体
かなり大事な部分ですね。冬は筋肉が温まりにくく、いきなりのプレーはケガの原因の一つです。ケガの防止のために、心拍数をあげ、ダイナミックストレッチなどでのウォーミングアップなどをしっかり行ってプレーしましょう。
もちろん身体が固まり動きが小さくなるのでボールも飛びにくいです。
これは入念なウォーミングアップを推奨します。
ではガットはどうするか?
前置きが長くなりましたが、本題です。
速めのサーフェスが多いということは、それだけ勢いのあるボールを打ち返さないといけません。したがって夏の北海道のテニスのメインになるオムニコートでプレーするのに比べてボールは飛びます。
なのでコントール性を上げるため、テンションは少し上げてもいいということになります。ただし注意が必要なのはサーフェスが速くボール自体も硬くなっているので、テンションを上げて硬いラケットで打つと衝撃も大きくなりますので、様子を見て調節をしてみてください。
しかし、気温が低いのでボール自体の飛びは飛びにくくなっているため。気温という観点から見るとテンションは下げた方が良いということにもなります。
…解決策は?
サーフェス・気温(施設の室温)によっての対応がベスト!
これしかありません。
たとえば、普段は室温の変化が少ない体育館でのプレーが多い方は打球が速いので、飛びを抑えるために2~4ポンドほどテンションを上げてみる、また同じラケットを2本以上持っている方は夏と同じテンションで張っているラケットを用意しておくと良いでしょう。
そうすることで、練習の最初の10分などで使い比べ、その日に合わせた調節を道具でもできる(飛びすぎる際や少しボールを飛ばしたい場合に硬さの違うラケットに変更できるという)メリットもあります。
凄く気温が低く明らかにボールが飛ばないなという環境でプレーする方は2~4ポンドほどガットのテンションを下げて張ってみて。前述のように2本目をお持ちの方は夏場と同じテンションのものをラケットバックに入れておくと便利ですね。
同じラケットが2本必要な理由はスペアという理由よりは道具(ガットの張り上げの違い)による調整により、コンデション・環境に左右されにくいプレーができるという理由もありますね!
※またこの2ポンドとはあくまでも目安ですので、細かな数字は身近なコーチやストリンガーの方に相談してみてください。
まだまだ時期尚早ではございますが、今回は冬のお話でした。